たびたびSDGsとESG投資をテーマに記事を書いていますが、いまだにSDGsは浸透していないと感じます。
最近はバッチをつけている人を見かけたりニュースになっていたりするので、少しずつは増えてきているのだと思います。
ただ、SDGsのコンセプト・取り組みは社会に必要で、今後世界的に注目されてくるというのにもかかわらず、取り組んでいる人や興味を持っている人は少なく感じます。
SDGsが、まだ浸透していない理由はなんでしょうか。今回はその点を考えたいと思います。
こんな方におすすめ
- SDGsがなぜ浸透していないのか気になる
- SDGsが浸透するにはどうすればいいのか知りたい
- 今起きているトレンドを深掘りしたい
目次
ESG投資が流行っている?
先日こんなニュースが出ました。
有料記事なので全て読めないかもしれませんが、ニュースによると2020年の4月〜6月でESG投資関連の投資信託への資金流入が約8兆円あったそうです。
コロナウイルスの影響もあり、個人投資家にESG投資に興味を持つ人が増えているということです。
アメリカではテスラモーターズなどがESG投資の代表的な銘柄とされていますが、今後日本でも環境、社会に配慮した企業、統治がしっかりとされている企業が人気になると思われます。
以下でも解説していますが、そんなESG投資はSDGsとも密接に関係してきます。
SDGsは日本で浸透しているか
上記のようにESG投資は投資家の中に浸透してきていると言えます。とはいえ、世の中を見てみるとSDGsの取り組み自体が日本にはまだ根付いていないのではないか。
という疑問が湧いてきます。
私はプロモーション会社で働いているため、SDGsをブランディングに取り入れる提案というのを最近よくしています。 (SDGsは17の目標と169のターゲットがあり、あらゆる企業活動が既に当てはまる可能性が高いのですが、アピールの仕方に問題があるのです)
その際、ESG投資が加熱していますよね?だからSDGsに取り組んでいるアピールをしっかりしていく必要があるんですよ。
というロジックで提案をしてしまうと、広報、ブランディングの担当であってもポカンとしてしまうのが現状です。
これはなぜか。
そもそも日本はアメリカと比べると個人投資家が少なく、ESG投資の重要性は投資家以外には認知されていません。
多くの企業はbtocで商品やサービスの提供をするので、エンドユーザーがそもそもESG投資を知らない場合、SDGsの取り組みと紐づかず、意味のないもの。やる価値がない施策に思えるからです。
しかし、実は今SDGsが日本に浸透するかもしれない転換期が訪れています。
先のプロモーション提案の話で言うと、
エコアクションが重要ですよね。だからSDGsの取り組みをアピールしましょう。
という提案が受け入れやすい状況になりました。
なぜかというと、2020年7月からレジ袋が有料になったことで、国民のエコ意識はかつてないほど高まっているからです。
コラボエコバッグの事例
例えば、CHUMSとセブンイレブンとPayPayのコラボエコバッグは、その可愛さも相まって大人気となっています。
もちろん消費者はセブンイレブンとかPayPayとかは関係なく、今エコバッグが必要で、かつ、持っていておしゃれに見える。ことからこのエコバッグを求めていますが、企業からするとエコ意識の高まりをきっかけに、環境に配慮した企業であることをアピールする絶好の機会なのです。
PayPayやセブンイレブンはブランディングにエコバッグを利用しているようです。CHUMSにとってもエコに配慮したノベルティを開発したといことで企業イメージはとても良くなるでしょう。
余談ですが、このエコバッグはマチが広くてお弁当も入れられるので、機能性も抜群です。
どの企業にとってもメリットがあるので行う訳ですが、環境への関心の高まりを即座にブランディングやサービス促進につなげる施策として打ち出すのは素晴らしいと思います。
SDGsが日本で浸透する方法
実際SDGsは環境以外に、貧困、飢餓、ジェンダーなど様々な目標があるわけですが、上記の事例のように日本では環境へ配慮した取り組みというのが、誰にでも理解しやすく広まりやすいと言えそうです。
人々の行動も、環境に配慮しているかどうかが判断基準として定着する可能性が高いです。
例えば、今は当たり前のように買うペットボトルですが、将来はペットボトルを買っていると、この人は環境に優しくない人なんだなと思われる社会になるかもしれません。
人は同調圧力に弱い生き物ですから、そんな世の中になればペットボトル飲料は、一気に売れなくなるでしょう。
企業としてもそんな将来を見越して、経営戦略を立てていけるかどうかがこの先の明暗をわけるはずです。
それが日本でのSDGsの広まり方だと私は考えています。
まとめ
今後はさらに環境への配慮をどのくらいできているかがクローズアップされ、消費者の選択基準として浸透していくことが予想されます。
日本にとってはESG投資きっかけのSDGsよりも、エコアクションきっかけのSDGsのほうが広まりが早いと考えられます。
そして、企業はSDGsのアピールを、この時期だからこそ始めることが非常に大切だという訳です。
本日は以上です。
ありがとうございました。