おしゃれで軽くておすすめのスニーカーallbirds(オールバーズ)がESG投資家に注目されているようです。
allbirdsは、サステナブルな素材と製法で商品作りをしており、そのプロモーションも効果的に行っている「これからのビジネストレンドを詰め込んだ企業」といえます。
そこで本記事でallbirdsの取り組みと可能性について解説させていただきます。
こんな方におすすめ
- これからビジネストレンドを知りたい
- allbirdsの取り組みに興味がある
- 環境への取り組みの重要性について詳しく知りたい
目次
キーワード
まずは、記事中に出てくるワードで覚えておくべきものを解説させていただきます。
サステナブル
サステナブルとは直訳すると「持続できる」という意味です。
ビジネスにおいては、自然にある資源を長い期間維持し、環境に負荷をかけないように利用していくことを指しています。
環境問題を語る上では必須のワードとなります。
SDGs
「Sustainable Development Goals」の頭文字をとった用語で、国連が定めた2016年から2030年までに世界が達成するべき「持続可能な開発目標」のことです。
2015年に国連に加盟する193カ国すべてが合意して採択したもので、2030年までに「貧困や飢餓の撲滅」、「気候変動への対策」など国際社会に共通する17の目標と169の小項目で構成されています。
カーボンフットプリント
商品・サービスの仕入れ〜廃棄・リサイクルまでの製品サイクルの全場面において、排出される「温室効果ガス」の排出量をCO2に換算したものです。
それを販売する商品・サービスに表示して、顧客をはじめとするステークホルダーに「見える化」することで企業の環境への取り組みを明示することができます。
Bコープ
米国・ペンシルバニア州の非営利団体「B Lab」により2006年に発足した認証制度です。
環境・社会に配慮した事業を行っており、透明性や説明責任など「B Lab」の示す基準を満たす必要があります。
今では世界基準で「良い企業」であるということを証明する認証の一つとして、米国のスタートアップを中心に取得の動きが広がっています。
allbirdsの取り組みについて
続いてallbirdsの取り組みについて解説をしていきます。
明確な環境配慮のアピール
記事中には、カーボンフットプリントという言葉が何度か登場します。
上述した通り、カーボンフットプリントを表示することでステークホルダーに対して、「私たちは製造〜廃棄に至るサイクル全体で環境に配慮しています」というのをアピールすることができます。また、Bコープの取得についてもその一環といえます。
特に今、アメリカ・イギリス等の若者は「自身の行動が社会にどういった影響を与えているか」について敏感です。こういった世代には取り組みをしっかりと見せること。そして、納得して購入してもらうことがファン化につながります。
また対投資家という面においても、この取り組みは大きく影響しています。
allbirdsは立ち上げから2年足らずで、累計資金調達額が7750万ドルに達しています。これにはアメリカのアパレルシーンにおいて、カジュアル路線が進行し、あらゆるシーンでスニーカーを履く人が増え、需要が増加したという背景があったようです。
しかし、それだけでなく環境に配慮した商品や取り組みが好感・共感されたという面も少なからずあったはずです。
製品へのこだわり
もちろん課題もあります。環境に配慮されているという点は素晴らしいですが、やはり製品においては機能性も重要です。サステナビリティ・マネジャーのハナ・カジムラ氏によると
「機能性とのバランスを大切にしている。これからさらにサトウキビ由来の比率を高めるように改善していく」。機能性と環境への負荷とのバランスは非常に難しいとされていることに関しては、「アートと科学のバランスのようなところはあるわね。ブランドコンセプトとして、自然由来の素材とリサイクル素材の利用を重視しながら、カーボンフットプリントゼロを目指していく。どうやってゼロを目指していくのか、その過程も公開することこそ私たちの透明性への取り組みよ」
とのこと。記事の中にあるこの言葉こそ、これから企業が目指すべき所についての「芯」だといえます。
まとめ
機能性と環境配慮の両立は難しいことである。
しかし、それに挑戦しバランスをとっていく、そしてその過程も知ってもらう。
それがステークホルダーへのアカウンタビリティであり、企業の価値である。というのがこれからのビジネスのトレンドになるはずです。
私が、allbirdsの製品をこれからも購入したいと思えるのはこういった感性とサプライヤーを巻き込んだ積極的な取り組みをしているところにあります。
本日は以上です。ありがとうございました。