近年、盛んに投資の良さが謳われるようになり、不動産業界では「区分所有(ワンルーム)のマンション投資」が価格的な取り組みやすさから人気を得ています。
これから「不動産投資」をしようと考えている方にとっては「まずはここから始めよう」ということで注目をしている方もいいのではないでしょうか。
不動産業界に携わる私から見て「どんなところがメリットなのか」、果たして「本当におすすめできるのか」という点について解説をさせていただきます。
ちなみに、私は実際に「区分所有(ワンルーム)のマンション投資」を行ってはいませんので、あくまで私が調査をした結果、「導き出した考え」であるという点にご注意ください。
結論から言うと「区分所有(ワンルーム)のマンション投資」は、不動産投資の中で「一番失敗するリスクが高い」と言えそうです。
ではその理由をメリットとデメリットに分けて解説していきます。
目次
メリット
メリットについて説明します。
節税効果
経費算入について
これらを確定申告することで所得税を節税することができます。
効果はどの程度あるか
上述の費用を経費算入することで所得税を軽減できます。また、赤字になれば、損益通算をして他の所得にかかる税金から差し引き、それに対応する税金の還付を受けることができます。
ただし、赤字の場合、そもそも「不動産投資としての結果を得られてない」ことになりますので、節税ができたとしてもあまり意味がないと考えた方が良いです。
安定収入
例えば下記の物件ですと、表面利回りが7.37%となっています。都内の物件にしてはいい方だと思います。
表面利回り | 家賃収入÷購入価格×100 |
実質利回り | (家賃収入-経費)÷購入価格×100 |
管理がしやすい
エレベーター、共用廊下、階段等の共用部分をメンテナンスしなくても済みますので、費用面でもメリットがあります。
デメリット
一方で、どのようなメリットが考えられるかを見ていきます。
①空室リスク
例えば、空室は「一棟所有」の場合もリスクになるのですが、「一部屋」空きが出ても他でカバーできる「一棟所有」に比べ、「100か0か」の勝負になり、「空室をいかに出さないか」、「期間をいかに短くするか」という点は常に考えておく必要があります。
②利回り(収益)の低さ
30年ローンで金利2%とすると月の返済が約53,500円ですので年間642,000円、管理費を仮に300,000円とすると年間で942,000円。
年間家賃が996,000円ですので、満室で想定しても残額が54,000円ということになります。
空室が出たり、退去費用がかかったりすることを考えると収益はかなり低めだといえます。
③銀行からの担保評価が低い
ワンルームの場合、そもそもの価格が安いため担保評価額が「数百万円程度」ということもあり得ます。
もしそれ以上に融資をしてもらえるとしたら、あなたの給料や別の資産を評価されていると考えた方が良く、その場合、通常よりも「リスクは高くなる」と考えた方が良いです。
④定期的に退去がある
そのため、特にワンルームでは「退去リスク」がその他の投資よりも大きくなります。(区分所有でもファミリー物件であれば影響は少ないですが)退去があると、「新規募集の広告費」や「クリーニング費用」で数十万円がかかるため、何度もそういったことがあると収支に大きくかかわってきます。
まとめ
唯一、「破格の条件で利回りを担保できる価格の物件」があれば購入してもよいのではないかというくらいです。
ただし冒頭でも申し上げた通り、あくまでも私の意見なので色々な方の考えを参考にして総合的に判断をしていただきたいと思います。
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