不動産投資を始める際「悩み」の一つとして、「利回りの妥当性」が気になる方が多いのではと思います。利回りは収益に直結しますので、この点をしっかり押さえておくことは不動産投資に失敗しないための基礎知識ともいえます。
目次
利回りの基本と現状の相場
まずは不動産投資における利回りの基本的な考え方と最新の相場を合わせて解説していきます。
不動産投資利回りの考え方
サイトなどで表示されている利回りは基本的に表面利回り(もしくは空室の場合は想定で計算をした想定利回り)ですので、「実質利回り」とは多少異なる点に注意が必要です。
都内ワンルームマンションの利回り相場
2018年10月に行われた不動産投資家調査によると、ワンルームマンションで人気のエリア「城南エリア」(港区、品川区、目黒区、大田区)の期待利回りは「4.4%」、取引利回りは「4.0%」です。「城東エリア」は、期待利回りが「4.5%」、取引利回りが「4.2%」となります。
地方の利回り相場
一方で地方(都市部)は、都内の物件と比較すると利回りが高いのがわかるかと思います。都内の利回りが「4.5%」程度であるのに対して、「5.0%」を切るエリアはほとんどありません(大阪のみ)。都内より「1.0%」程度高い傾向が見てとれます。
しかし、地方には別のリスクがあり、また同様に都内にも、メリット・デメリットがあります。その点はこちらの記事でもまとめております。
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【覚えておくべき】不動産投資におけるリスクと対策
不動産投資の「リスク」はあらかじめ対策をしておくことで最小限に抑えたり、回避したりすることができます。不動産投資において「考えられるリスク」とそれぞれの「回避」「軽減」の対策について解説をしていきます。
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理想の利回りとは?
表面利回りは物件の価格が安く、家賃が高ければ高くなります。では理想の利回りはどのくらいなのかという点について解説していきます。
なおマンションかアパートか、諸条件で多少変わってきますので、あくまでも目安という点にご注意ください。
一般的に考えられる理想の利回り
「10%」より低いと、年間で手元に残るお金は数十万円程度となり、そこまで大きな金額は期待できません。20%、30%のような高い利回りの場合は、物件に何かしらのリスクがある可能性が高いです。
新築の理想的な利回り
中古の理想的な利回り
ただし前述の通り、中古とは言えあまりにも高い利回りにはそれなりの「リスクが潜む」ので注意が必要です。また、変動が大きいのは、築年数・駅までのアクセスなどにより大きく変動するためです。
都内での理想的な利回り
少し低い気もしますが、空室率が低く継続的に家賃収入が入るメリットもあるので、低利回りでも「リスク少なめ」で運用をできるといえます。
地方での理想的な利回り
ただし、こちらもあまりに高利回りの場合は、それなりのリスクも伴っている可能性が高いので物件選びは慎重に行う必要があります。
また、地方の場合は「管理会社選び」も重要な要素です。「空室リスク」を低くするためにも管理会社選びには力を入れる必要があるといえます。
まとめ
要約すると利回りは「エリア」・「条件」により大きく変わってきます。高利回りの方が収益が多くなるため当然高利回り物件を探すことが必要ですが、高利回りにはそれだけの理由があることがほとんどです。
逆に「低利回り」でも需要が多く、安定して収益を見込めるメリットがあります。ですので、自分の目標と投資スタンスを明確にして計画的に物件探しをしていく必要があります。