皆さんは「壁」にぶつかった時どういった行動をとりますか?
人がぶつかる「問題」には大小様々なものがありますが、大きすぎる「壁」に対してはどうしても背を向けてしまう人が多いようです。
しかし、大きなことや「夢」を実現していくためにはその壁を乗り越える必要があります。
本日の記事は壁にぶつかり悩んでいる方に、自分の力を最大限に発揮してその壁に挑戦していただくために書きました。
10年以上前に書かれた本ですが、「問題解決」について非常に参考になる、かつ実践的な本です。
今すぐにでも動き出したいという方はすぐにこの本を読んでいただいた方がいいと思います。
目次
問題解決能力を身につける
まずは、問題解決能力を身につけるための考え方を見ていきましょう。
問題解決とは
「現状を理解する」「原因を見極める」「効果的な打ち手を考え抜く」「実行する」というフローをとっていくことです。
よくあるのは、「現状の理解」はできているが、その先の「原因解明」ができなかったり、さらに「打ち手を考えて実行する」ということができないという点です。
まずは、一歩踏み出して実行していくことが重要です。
考える癖をつける
「問題解決能力」があれば壁を乗り越えられる可能性が高くなります。
こういった能力は生まれ持った才能ではなく、「癖」です。
自分の力で考え、行動するという経験を積み重ねていくことで「考え抜く癖」がついてきます。
こうした癖をできるだけ早いうちからつけておくことで、自分の成長や社会貢献にもつながってくるのです。
具体的な考え方
上述の通り、問題解決に当たってはしっかりとフローに沿って考えていくことが大切です。
その中で重要な点が、原因を見極めるために行う「問題の分解」と「なぜの積み重ね」です。
この二つを飛ばしてとりあえず行動をしてしまうことが多いのですが、それでは問題解決能力は身につきません。
問題の分解
問題点をジャンルごとに分解することで、原因をわかりやすくします。
例えば「お金が貯まらない」という問題を、「収入が少ない」「支出が多い」という2つの項目に分解するというようなことです。
なぜの積み重ね
ロジカルシンキング(論理的思考)でよく言われる「So What」です。
例えば、上記の「収入が少ない」であれば、
「収入が少ない」→なぜ?→「営業成績が悪い」→なぜ?→「営業トークが苦手」
というように落とし込んでいくことで、明確な原因を見つけていくことです。
これを分解で出た項目それぞれに行っていくことで、より具体的に次の打ち手につなげていくことができます。
打ち手を考える
それでは続いて打ち手を考える方法です。
仮説を立てる
問題の分解で洗い出した「原因」に対して「仮説」を立てます。
仮説とは、正しいかどうかはわからないけど「答えかもしれない」と思える仮の答えです。
例えば、
「収入を5万円増やす」という目標をもち、達成のためには「営業成績を20%UP」させる必要がある。
と仮定をするというようなことです。
分析をする
では続て分析をしていきます。
上述の仮説に対して分析をする場合、まずは、
過去に「収入が5万円上がった同僚や先輩はいるか」、「会社の評価制度は営業成績以外にもあるのか」
などと情報収集をする必要があります。
そして、
集めた情報を実際に「達成した人に聞いてみる」「人事部に問い合わせる」
といったような行動をして仮説が間違っていなかったかを確かめます。
すると、もしかすると「営業成績をUPさせること」だけが収入を増やす方法ではないと気づく可能性があります。
アイデアを出す
上述のように、分析まで行うと課題がより明確になってきます。
しかしここで満足してはいけません。課題を解決するために具体的に打ち手を考える必要があります。
まずは、どんな打ち手があるかをアイデアだししていきます。
ここでは拡散思考という思考方法を利用して、いろいろな角度から解決策を分解して考えていきます。
例えば、課題の解決策が「周りの人に自分の価値を知ってもらう」ことだとすると。
「自分の経験を伝えるために社内セミナーを開催する」「自ら進んで発信をする」「期限より早く作業をこなす」「靴を毎日磨いていく」などと考えられる案をどんどん出していきます。
最適な打ち手を考える
ここまで問題の解決策として様々「アプローチ」が出てきましたが、現実的にすべてをこなすのは「時間的」「物理的」に難しいものがあります。
そこで続いては、上記で出てきたアイデアを「効果の高さ」と「難易度の高さ」の2軸で分類していきます。
するとどうしても「効果が高い」と思われるものは「難易度が高い」となりそうです。
ただし、ここで重要なのは、難易度が高いと思われるものでも実は「難易度を下げられる可能性がある」という点です。
それは、誰かに協力をしてもらうということです。
例えば、
「自分の経験を伝えるために社内セミナーを開催する」というのが自分だけだと実現が難しい場合
→「資料作りの得意な人」に協力してもらい見やすい資料を作ってもらう
などといったことです。
まとめ
ここまで書いてきたように、問題解決能力を高めるためには、思考のフローが決まっていてそれぞれに対して考え抜いていくということが大切です。
文字にしてみるとなかなか難しく感じるかもしれませんが、実際は皆さんも普段の生活ではこういったフローで意思決定をしています。
例えば、
「今日は大事な予定がある」→「雨が降りそうだ」→「電車が遅れるかも」→「30分早く出発しよう」
というような選択です。
これが大きな問題になると「思考停止状態」に陥ってしまうのですが、一つ一つを「分解して考える癖」さえつけばきっと身につけることができると考えています。
今回「世界一やさしい問題解決の授業」という本を参考にしましたが、まだまだ書ききれてない内容もあります。
また、いろいろな思考法が明記されており非常に参考になる内容ですので、「問題解決」に興味を持っていただいた方は一度読むことをおすすめします。