金融庁が厳選した商品を購入することで比較的安全に運用できるつみたてNISA。
ただし、厳選されているとはいえ160本近くの商品数があり、投資初心者の方はどの銘柄を選んだらいいかわからないという方も多いと思います。
そこで本記事では、これまでの経験からわかった「つみたてNISA」でおすすめの銘柄「6選」と「購入のポイント」を紹介させていただきます。
本記事のポイント
- 初心者はインデックスファンドを購入するべき
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンドがおすすめ
- リスク許容度に応じて銘柄を検討する
目次
つみたてNISAを購入する前に確認しておくポイント
まず「つみたてNISA」を始める前に決めておいた方が良いことや確認しておくべき点を解説させていただきます。
おすすめの商品を先に見たい方はこちらへどうぞ。
投資スタンスを整理
まずは投資スタンスを整理しましょう。
つみたてNISAをするということは基本的に10年〜20年程度の長期投資を行なうことになります。
ですので「つみたてNISA」では「ローリスク・ローリターン」で運用をして長期の時間をかけて利益を生み出すことを目的としていただきたいです。
そのため、本記事ではアクティブ運用(市場の指標以上の成果を目指す運用)はおすすめしていません。
加えて「つみたてNISA」の場合は「貯蓄に変わる資産運用」として利用することになります。
もしも「老後資金」として考えている場合は「個人型確定拠出年金(iDeCo)」の活用も検討をするべきでしょう。
つみたてNISAの仕組みを把握
つみたてNISAはお得な制度ですが、使い方を間違えると得られたはずの利益を得られないということもあります。
そのためつみたてNISAの仕組みを把握しておくことが重要です。
そこまで複雑なものではないので、まずは仕組みの勉強もしましょう。
目論見書を確認
ファンドの特徴は全て目論見書に記載されています。
運用方針や組み入れ銘柄、手数料などは全てここで確認することができます。
同じインデックスファンドであってもリスクとリターンは多少異なってきますので、購入前に必ず確認をするようにしましょう。
投資対象を確認
投資対象には地域と資産があります。
地域は、国内や新興国、先進国、全世界など。
資産には、株、債券、REIT、コモディティ、バランス型があります。
それぞれどういった組み合わせにするかでリスクとリターンが変わりますので購入前に確認をするようにしましょう。
コストを確認
信託報酬や購入手数料、信託財産留保額などのコストがありますが、最も重要なコストは信託報酬です。
信託報酬はファンドにより異なりますが、可能な限り安いものがおすすめです。
商品によっては1%以上ということもありますが、インデックスファンドは「ローコスト・ローリターン」の長期投資をしていきますので、信託報酬が後々大きく影響をしてくることになります。
例えば、信託報酬1%と0.1%で元本100万円を4%で運用した場合
信託報酬(%) | 元本 | 運用益 | 資産額 | 信託報酬金額 (資産額×信託報酬×消費税) | 実質運用益 |
1% | 1,000,000 | 40,000 | 1,040,000 | 11,440 | 28,560 |
0.1% | 1,000,000 | 40,000 | 1,040,000 | 1,144 | 38,856 |
1年間で約1万円の差です。
もちろん長期運用すればするほど大きな差になっていき、将来的には数百万円の差がついてきます。
つみたてNISAにおすすめ銘柄
では上記の観点を考慮しつつ、おすすめのインデックスファンドを紹介させていただきます。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
2020年1月時点で最もおすすめできるインデックスファンドが「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」です。
日本を含む先進国株式、新興国株式など世界中の代表的な企業の株式に投資ができます。
どういった点がおすすめかというと、「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」という海外ETF銘柄に少額から積立投資ができるという点です。
海外ETFはインデックスファンドの一種でとてもおすすめの投資方法なのですが、「初期費用が高い」「売買手数料がかかる」「自動再投資ができない」「為替リスクがある」など、通常の投資信託とは少し特徴が違い初心者ではなかなか購入できないものでした。
VTはその海外ETFの中でも、世界の投資家からの信頼が厚く、人気の銘柄です。
このVTに日本から手軽に投資できるようになった新しいファンドなのです。
ポイント
- 世界で信頼されている銘柄を手軽に購入できる
- 世界の成長市場に分散投資できる
- 信託報酬:0.222%
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
投資対象
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- 国内REIT
- 先進国REIT
上記に12.5%ずつ分散投資ができるバランス型のファンドです。
初心者にはおすすめのわかりやすいファンドでコストが低い点も魅力です。
比較的新しいファンドですが、信託報酬が低く、純資産も大きいので人気が高いファンドです。
安定的な投資を求める方にとっては選択肢になるでしょう。
ポイント
- 国内外の株式や債券にバランスよく投資ができる
- 世界中へ安定的な分散投資ができる
- 信託報酬:0.154%
世界経済インデックスファンド
世界経済へバランスよく投資ができるファンドです。
世界のGDP総額の比率を参考に運用しているため世界経済への合理的な分散投資が可能となっています。
世界が伸びればこの商品も伸びるということですので、世界経済の成長に乗りたいという方にはおすすめです。
ポイント
- 成長を続ける世界経済へ投資ができる
- バランスが良く初心者におすすめ
- 信託報酬:0.55%
eMAXIS Slim先進国株式
北米や欧州を中心とした先進国への投資ができるファンドです。
他のインデックスファンドに比べるとリスクは高めですが、成長市場へ投資をすることである程度のリターンも期待できる銘柄です。
過去の実績を見ても今後期待ができる銘柄といえるでしょう。
ポイント
- 米国を中心とした先進国への投資が可能
- リターンも目指したい方におすすめ
- 信託報酬:0.10615%
楽天・全米株式インデックス・ファンド
米国市場に投資するインデックスファンドで、安定的な成長が望めるアメリカの市場に投資ができる点が魅力です。
安定的なリターンを目指す際にポートフォリオの中心となるおすすめのファンドです。
米国の大企業だけでなく、中小企業株にも幅広く投資されており、実績を見ても安定的に伸びているので「つみたてNISA」でリターンも求める場合は中心になる銘柄です。
コストが低い点も魅力です。
ポイント
- 米国株式へ投資ができる
- 安定的にリターンを目指したい方におすすめ
- 信託報酬:0.162%
eMAXIS Slim新興国株式
リスクの許容度が高い方にはおすすめの銘柄です。
中国やインドなどアジアの新興国に投資ができます。
これまでの浮き沈みも激しく、リスクがあるのは確かですが、世界経済の成長を考えると今後に期待が持てるという状況です。
とはいえこの銘柄だけでポートフォリオを構成するのはおすすめできませんので、10%〜20%くらいまでに収めておくべきだと考えています。
ポイント
- リスク許容度の高い方におすすめ
- 将来性にかけて投資をできる
- 信託報酬:0.2079%
※全て2020年1月時点の情報です。
つみたてNISAにおすすめの証券会社
つみたてNISAを始めるには口座開設が必要です。
口座開設は無料ですし、いくつでも開設することができますので、気になるところがあればとりあえず登録をしておくと良いと思います。
ただし、つみたてNISAを使える口座は一つだけですので、その点だけご注意ください。
大手ネット証券はどこも良いサービスだと思いますが、なかでも初心者におすすめなのは「マネックス証券 」です。
投資信託に強いのはもちろん、初心者にありがたいサポート機能も充実しているのが特徴です。
まとめ
以上のとおり「つみたてNISA」でおすすめの銘柄「6選」と「購入のポイント」を解説をさせていただきました。
ということで、本記事を参考にぜひ投資に踏み出していただけると幸いです。
本日は以上です。
ありがとうございました。